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皆さん、こんにちは。学びの庭・塾長の柳です。
寒いですね。先日、ここ小諸では、霰(あられ)が降りました。
さて、昨日の中1クラス授業でのことです。
社会で奈良時代や平安時代の歴史を勉強していたのですが、単元テストで、「こんでん永年私財法」ですとか、「しょう園」ですとか、「摂かん政治」ですとか、実に、奇妙な書き方の生徒さんが多数いたので、
「全部、漢字で!」
と一喝しました。
※墾田の《墾》の字は、電子黒板に大きく書いてあげました。間違えて押さえている生徒さんもいましたので、確認できてよかったです。
たしかに、新聞やテレビでも「漏えい」「まん延」「改ざん」「隠ぺい」など(すべて悪い意味の熟語ばかりですね…)、いわゆる「交ぜ書き」がそれこそ「蔓延」していますね。
高校入試でも、漢字指定がなければ、こうした「交ぜ書き」も、「ひらがな」書きも、正解となります。
しかし、こうしたものは本来の意味が分かりづらくなりますし、理解にも不都合が出てくると思います。
※だからでしょうか。たとえば、日米和親条約を「日米わしん条約」とだけ記憶しているからか、いざ試験のときに間違えて「日米ワシントン条約」などというトンチンカンな間違いをしてしまう生徒さんが、散見されます。はっきり言ってしまいますが、「和親」という意味の理解が伴っていないわけで、これは実に情けない話ですよ。
世の中では、「障害」も「障がい」、「子供」も「子ども」と交ぜ書きを良しとする奇妙な風潮もあります。前者は「障害」「障碍」「障礙」、後者は堂々と「子供」と書いていいと思います。とりわけ子供は半人前、修行の身なのですから、変な気遣いは無用だと思います。正直、このような言葉狩りをしていても、切りがありません。
そういえば、高校1年の生徒さんが授業中に学校の先生に「y=sinθは、げんてんたいしょうだ」と言われて、
「なんで減点対象なんだろう?」
と悩んでしまったという話を聞きました。
正しくは「y=sinθのグラフは、原点対称だ」ということですね。
勘違いによる、笑い話です。
ですが、やはり、音声や平仮名(表音文字)だけでは、理解が滞ってしまうということですね。
地学における、「斑レイ岩(斑糲岩)」や「カンラン石(橄欖石)」などは、あまりにも難しすぎますのでやむを得ないかもしれませんが、無用な交ぜ書きや、熟語の平仮名書きは、できる限り避けたいと思います。
皆さんはいかがお考えになるでしょうか。