TOP > 新着情報 > お役立ち塾長日記 > ユーモア小説、教養小説、ホラー小説?

ユーモア小説、教養小説、ホラー小説?

カテゴリ

赤トンボが飛び回っていますね。

 

皆さん、こんにちは。学びの庭・塾長の柳です。

 

前々々回の塾長日記で述べましたが、塾長は、この度、小説『エレキテル』を書き終えました。

ユーモア小説とも、教養小説とも、ホラー小説(?)とも言えるような、短編です。

* ドイツ教養小説[ビルドゥングス・ロマン=成長物語]の意味ではありません。

 

書き上げた後、遅れ馳せながら、乾緑郎『ねなしぐさ 平賀源内の殺人』(宝島文庫)というプロの作家さんの小説を読んでみました。

この作者は《このミステリーがすごい!》大賞などの受賞歴のあるミステリー作家らしいのですが、本作は、ミステリー要素は最初の場面と最後のあたりに多少あるだけで、ほとんどが歴史的事実を断片的に追った《歴史小説》《時代小説》《人物伝》といった感じでした。(タイトルを見る限りは、推理小説ないしミステリー小説ですよね……。)

時系列が錯綜するように書かれているので、筋を時系列に沿って脳内で再構築する必要はありますが、基本的に三人称客観描写客観記述なので、全体に文章がとても安定しています。

だからこそ、と言ってしまっていいのか分かりませんが、塾長にとっては、地の文が安定しすぎていて、小説や物語の醍醐味の一つである、“語りの面白さ”に欠けていたと言ってしまっては、プロの技に対して失礼でしょうか。

 

塾長の書いた小説『エレキテル』は、乾氏の作品よりはこじんまりとしています(『ねなしぐさ 平賀源内の殺人』文庫本253ページ、『エレキテル』原稿用紙換算でたったの85枚、文庫本なら50ページ程度です)が、全8章の中で、さまざまな視点と語り口を取り入れていて、飽きることのない“語りの多様性の面白さ”を表現できているものと自負しております。

落語を思わせる会話体を取り入れた対話の文体、現在の視点からの批評的コメントの客観的な文体、夢の記述による主観的な独白の文体、「拙者」の視点、「あなた」の視点、「語り手」の視点、過去の記憶、……何なら、未来の記憶も、……などなど。

パロディーも多く取り入れました。

カフカ、鴨長明、デカルト、芥川龍之介、etc.……。

設定上、乾氏の作品と似ている部分もあるのですが(事実として、源内が下戸であることや、源内が真犯人に嵌められて殺人犯にされてしまうという状況など)、結末は全く違う方向に進みますし、塾長の作品では、最後に読者に対して小説ならではの謎の提供もあって、読者が本を閉じた“後”にも楽しめる(?)ようにしています。

ダジャレ、地口など、色々とふざけすぎてしまったので、プロの方の小説と並べるのは烏滸がましくも恥ずかしいことなのですが、一応、読むに堪え得る作品にまでは仕上げているつもりです。塾生の皆さんも楽しんでくれればと思っています。

こういう“遊び”を楽しめない人は、申し訳ないですが、(勉強に関しても)“残念な人”ですね。

こういう“遊び”のなかにこそ、“学び”神髄は隠れていますよ。

⻑野県⼩諸市の完全個別指導・超少⼈数指導 ⼩・中・⾼・既卒・社会⼈
学びの庭
manabinoniwa.com


〒384-0093
長野県小諸市和田897-2
TEL:0267-24-8688

お問い合わせはこちら