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あなたは孤独か。孤独でないか。

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皆さん、こんにちは。学びの庭・塾長の柳です。

 

明日は夏至ですね。夕方の一番の授業を開始するときの明るさは、まだ真昼のさなかのようです。

 

高校生の英語長文読解で、パラグラフの持つ意味抽象と具体コンテクストの読み取りなどを教えました。

そのときの文章の内容が、興味深いものでした。「孤独とは奇妙なものである。」「なぜなら、それはしばしば一人ぼっちで居ないときに私たちを襲ってくるからだ。」と。

 

いかがでしょう。これはなかなか言い得ていませんか。

 

塾長は以前にミシェル・シュネデール著『グレン・グールド 孤独のアリア』に寄せた自身の読書日記のことを思い出しました。

そのなかで塾長は、「そもそも、完全に孤独な人も、完全に孤独でない人も、実はこの世にはいない」とした上で、こんなふうに書き記しています。

 

より深い孤独は、メッセージを発するだけで受けとめてもらえない人々、メッセージを受けとるだけで発することのない人々、シュネデールの言うところの「この世にあって、この世に属さない人々」のなかにこそあるのではないでしょうか。たとえ雑踏の中にあろうとも、どこにも行き着かない、誰とも会うことのない、高いレンガ塀に囲まれた人間関係の袋小路——。

 

このときの読書日記では、塾長の高校時代の音楽や本との出会いについてもが語られています。

バッハ、ヒンデミット、漱石、芥川、ニーチェ、カフカ、カミュ、スタンダール、ジッド、ビュトール、バーンスタイン、ポール・オースター、ル・クレジオ、ヘルダーリン、オルランド・ギボンズ、ヤン・シベリウス、……。

語彙も豊富な回の読書日記です。

孤高、稀有、レトリック、衒学的、いちげんさんお断り、無味乾燥、耽読、末席を穢す、薫陶、荒唐無稽、虚実皮膜、朴訥、澄明、イマジナリー、シンメトリー、観想、恩寵、……。

 

「塾長の読書日記は、読み込むだけで頭がよくなる」とよく塾生の皆さんたちには伝えているのですが、もし一読したい人が居れば、頒布しますので申し出てください。

 

孤独は暗いといった定型の向こう側を、捉えなおしてみてはいかがでしょうか。

 

塾長の読書日記(過去のものを紙媒体で配布)および本ホームページの塾長日記(随時更新中)は、事物について深く考える縁(よすが)になるのみならず、語彙、知識、論理性、感受性の育成のためにも、大いに役に立つものであろうと自負しております。

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