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皆さん、こんにちは。学びの庭・塾長の柳です。
一昨日、雨の中、長野漱石会の例会に参加してまいりました。
今回の講演は、『虞美人草』についてでした。
夏目漱石『虞美人草』を読む(その1)
上田短大教授 長田真紀先生
「学びの庭」の塾生は、まず、多くの生徒さんたちが『虞美人草』を正しく読むことができませんでした。
塾長は教えず、調べてみな、と云うにとどめました。
その後、几帳面に調べてくる生徒さんもいれば、すっかり忘れて放置してしまっている生徒さんもいました。
(成果の出る学習ができるかどうかも、このあたりの差と同じかな、とも思います。)
さて、講演の中では、いくつかの問いが提示されました。
どう読むか、という問題も、結局のところ、どのような問いを設定できるか、ということに因っているともいえると思います。
塾長が昔っから言っている、「問題解決能力」では足りない。いまは、「問題設定能力」こそが問われているんだよ、ということにも通じていると言えることでしょう。
実際、このような問いかけがなされました。
・虞美人草という花に一番ふさわしいのは、誰だったのか。
これは、究極的な問いであると思えます。
一見、甲野藤尾である、と答えれば済んでしまうような問いなのですが、果たしてそれで本当によいのでしょうか。
講演は続きもので、次回以降に持ち越しなので、登壇者の長田真紀先生による答えはまだ分からない状態です。
会員の方々への謂わば“宿題”となりました。
ところで、塾長は、目下、『虞美人草』の後日譚を執筆中です。直接的に今回の問いに対する答えは描いていませんが、それなりに小野清三と甲野藤尾の関係について深められた作品にはなっているかと思います。コンテスト応募の予定ですので、公開は、来春以降となることでしょう。(入賞すれば、主催者が冊子に。入賞できなければ、塾長自らが発表。)
コンテストに関しては、参加することに意義がある、の精神で執筆しています。執筆することによって新たに見えてくるものもあるところが面白いところです。いろいろなアプローチがあるものですね。