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皆さん、こんにちは。学びの庭・塾長の柳です。
このたび、塾長も吃驚の“緊急入院”で、塾生の皆様および保護者の皆様には多大なご配慮と心配をいただき、ありがとうございました。
授業を極力代講にして、演習量を減らすことなく取り組めたことは、むしろ“怪我の功名”“勿怪の幸い”“転んでもただでは起きぬ”といった感じで良かったのではないでしょうか。
勿論、溜まっている質問箇所に関しては、目下、応対しております。
でも、実際、実は塾長は、入院中、いたって元気なのでありました。
初日、二日目こそ、ちょっと大変でしたが、そののちは容体も安定し、経過措置を取られているだけで、何ら健康上の不自由は無い身の上だったのです。(だからより一層授業ができないことがもどかしかった!)
こういう時は、さまざまな観察に気持ちが行くものです。
いろんな人が、入院していますね。
当初、一人部屋だったのですが、容体が安定してからは四人部屋に移ることになりました。
この人たちが面白い。
看護師さんが何かやってくれるたびにきちんと「ありがとう」「ありがとう」と優しく言葉をかける人。
看護師さんが何をやっても反応・返事をほとんどしない人。
何が気に入らないのか、周囲に当たり散らしてばかりいる人。
……
特に、この最後の人、四人部屋なのに一人部屋に居るかのような大声で話し、夜中も、いきなり
「畜生!」
とか、
「痛ってえ!」
とか、
「炭酸飲んでやれ……」
とか、
いちいち喚くのです。
(このかた、インスリン注射もしているようで、おそらく糖尿病を患っているのでしょう。甘い炭酸飲料は、飲んではいけないものだったのだと思います。)
塾長にとっては、安眠妨害にも曝され、“迷惑千万”な人だったのですが、塾長自身はほぼ健康体でもうすぐ退院の目途も立っていたので、もはや何も言わずに黙っていました。
彼はいったい何に対して「畜生!」と叫んでいたのでしょうか。入退院を繰り返し、見舞いに来る家族とてなく、夜、病室で独り、行き場のない言葉を吐き出す。……そう考えると、何か彼の人生の悲哀をそこに感じざるを得なくもなります。
まるで、ドストエフスキーの小説にでも出てきそうな人物なのでありました。
何にせよ、善意の人、悪意の人、人間のできている人、そうでない人、そうした分け隔てなく懇切丁寧に対処をして下さる医療・看護関係に従事されている方々へは、感謝の念しかありません。これは、日本の自衛や災害の復興に携わっている自衛官の方々へも同じことが言えるのかもしれません。
日々、ありがとうござさいます。