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皆さん、こんにちは。学びの庭・塾長の柳です。
少し以前のことですが、当塾の中学生クラス授業・社会「特別課題」で、日本の旧国名について学習してもらいました。学びの庭では、定期試験明けの時期にこうした今後の「肥やし」になる内容の課題に取り組んでもらうようにしています。
たしかに、こうしたことは直接的にはあまりテストには出ないことかもしれません。なかには「こんな昔のことは必要ない」と思われる生徒さんや親御さんもいらっしゃるかもしれません。しかし、塾長はそうは考えません。なぜなら、現在の生活や学習の中でも、たくさんの旧国名にかかわる場面が想定できるからです。
「スカイツリーはなぜ634メートルなの?」
「房総半島はなぜ“房総”というの?」
「濃尾平野はなぜ“濃尾”というの?」
「関越自動車道はなぜ“関越”というの?」
「常磐自動車道はなぜ“常磐”というの?」
これらの問いかけの答えのなかに、たくさんの旧国名に関する事項が出てきますね。
他にも、薩摩芋、土佐犬、伊予柑、讃岐うどん、阿波踊り、石見銀山、出雲大社、伯耆富士、因幡の白兎、但馬牛、丹後ちりめん、…旧国名にかかわるものは、列挙していくと、枚挙に暇がないですね。
そもそも、地名には古くからのその土地土地の歴史が詰まっているのですから、古い地名が今に息づいているのはごく当たり前のことです。
こうしたものが無数に残っているのも、ひとえに我が国が豊かな歴史と文化を持っていればこそです。
今回の試みは、塾としては、「社会科」の日本地理・歴史で、最も効果を発揮することでしょう。とはいえ、知的アンテナを張り巡らせて、好奇心を持って世の中のことに関心を持つという上では、全ての教科に威力を発揮していくことであろうと思います。
「次のテストに出ないから不要なもの」なのではなく、「今後の知的向上のためには必要なもの」だということです。樹木が枝を伸ばし、花を咲かせ、実をつけるためには、深く広く地中に根をはりめぐらせていくことは、とても大切なことですよね。
実際、旧国名を幼い頃から知っていたという生徒さんは、日本の細かな地名を覚えることを、難なくこなしていきました。無意味な「丸暗記」ではなく、有意味な「記憶」として脳にインプットしていったからでしょう。
出来る人は、テストに出るところだけに関心を持って勉強しているのではありません。様々なことに関心を持って、日々の生活の中で、自然とたくさんの記憶をしているのです。