- カテゴリ
皆さん、こんにちは。学びの庭・塾長の柳です。
春期講習も半ばを迎え、大いに盛り上がっています。
新入会生も多数入塾して下さり、塾長も新たな気持ちで授業に臨んでおります。
さて、今回のお話は、チェーホフを巡ってです。
塾長が家で何となく息抜きに読み返していたシャーロック・ホームズの原語版に、幾度となくodious(奇妙な)という語が出てきていたので、そのことを塾で生徒さんに投げかけたところ、クラス全体で、「奇数のこともoddと言うよね」というような話になりました。
不思議なことに、どちらも「奇」という字を使います。奇妙な(odious)という語や、奇数(odd)という語は、西洋や東洋で、それぞれどんな謂(いわ)れがあるのかね、などといい加減に皆で話していました。(詳しいことをご存知の方はお教えください。)
すると、その時です。とある生徒さんが、「チェーホフの『かもめ』のなかに、手の中にある豆の数が奇数か偶数かを当てさせて、相手が『偶数』って答えたら、『奇数よ。私たち、お別れね…』っていうのがあるよね」などと、いきなり物凄いところから引用してきました。塾長は正直、度肝を抜かれてしまいました。
聞いたところ、その生徒さん(中1生)は、チェーホフの四大戯曲はすでにすべて読んでしまっていて、いまはトゥルゲーネフの小説を読んでいるとのこと。驚きの中1生でした。読書量と、引用力の高さと。。
恥ずかしながら塾長にとってチェーホフは学生のころに読んで意味が分からずにつまらなかったという記憶しかない作家でしたので、これを機に、少なくともこの『かもめ』だけは読み返してみようかなと思いました。
機会を与えてくれた生徒さんに、感謝、です。