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皆さん、こんにちは。学びの庭・塾長の柳です。
怒濤のごとき夏期講習も、お盆休みを迎えて、残りわずかな日数となりました。
(ここ、映画やアニメなら、ヒグラシ蝉が、カナカナカナ…と鳴くところ。)
今年はコロナ禍の下、消毒・マスク・換気をしながらの実施でしたが、塾生の皆さん・保護者の皆様のご協力で、ここまで無事に指導を続けてこられました。ありがとうございます。
さて、今回の講習会の、(途中経過ではありますが)、感想をいくつか述べさせていただきます。
① 学習意欲
率直に申しますと、個人差が大きいです。理想的には、目標とする学校やその先の職業等がおおよそ思い描けていて、そのための目標点や課題が逆算できているといいですね。さらには、たとえば、単に「医者になりたい」ではなく、どんな医者になりたいのか、医者になってどのように社会に貢献したいのか、といった目的まで語れるといいですね。そうなると、学習が単なる点取りゲームではなく、公共心や情操や感性をも磨く大切な機会に変わってくることでしょう。間違っても、「勉強は、やらされている、つまらないもの」などという感じ方には陥らないで済むことでしょう。
…まあ、そう難しいことを言わずとも、知的好奇心を持って、目の前の課題に愉しんで取り組んでいけていれば、現段階としては充分に合格点ですね。
② 学習量
意欲との比例関係にあるのかもしれませんが、宿題等を家庭学習のなかでしっかりこなしてくる生徒さんと、そうでない生徒さんが、やや固定化されているように思います。塾での学習時間や学習量には限りがあります。塾で学んだあとの家での見直し、宿題実施、自主学習でこそ、学習成果がグンと伸びるのです。
特に中3生のように、範囲の広い総合テストや実力問題への対策ともなれば、塾に通ったときの学習だけでは、到底太刀打ちできません。自主的に、「塾長先生には言われていないけれども、自分はこれもやっておこう!」などと考えて、行動に移せることが大切です。言われたことだけやる。言われたことさえやらない。これでは伸びるわけがありません。言われたこと以上のことをやる。言われる前にやる。(先人の意見には耳を傾けつつ)自分でも考えてやる。そうした人が伸びるのは、ある意味、当たり前ですね。
…塾生の皆さんは、よく頑張っています。よく頑張っていますが、塾長から見ると、まだまだ足りていないかな、というのが率直な感想です。大海原を泳ぎ切らなければならないのに、まだ小さなプールでバタ足をしている段階かな(いや、もうちょっといいですかね)、という感じです。頑張っていますので、それが遠くの到達点に届くまで続けられるか。これからが勝負です。
③ 学習方法
今回は、特にノートの取り方について語ります。まず、たとえば数学の演習中、素早く整然と図や表や途中式を書いているかどうか。筆算をしたら消さずにきちんととっておいているかどうか。そもそも、大きくハッキリと書いているかどうか。こうしたことが正解を出すうえでは大切です。また、解説を聞いているときも、自分の間違いポイント、注意ポイントを、ひと言でもノートに残せているかどうか。いえ、近年の傾向としては、塾長に「これ、ノートに取っておきな」と言われない限り、まったくノートを取らない“強者(つわもの)”(ほめていませんよ~)が多いのには、驚かされます。…これは特に英語の派生語などを次々に教えて電子黒板に書き出しているときに感じるのですが。
学習は、「センス」よりも、「積み上げ」が大切です。未来の自分がパラパラとめくったときに役に立つようなノートを取ってください。きれいに書いて全部○がしてあるノートが素晴らしいのではありません。1週間後、1か月後、「あぁ、こんな勉強をしたなぁ」と鮮やかに想起できるようなノート、「自分はここに注意すればいいのか」と分かるノートを作って、学習向上に役立ててください。
残りわずかな日数となった夏期講習ですが(また、ここ、カナカナカナ…と聞こえてくるところです)、塾生の皆さんは、以上のことを意識して、自己の学習に磨きをかけていきましょう。
夏期講習の最後には、8月の学力テストも待っています。
All’s well that ends well.(終わりよければ、すべてよし。=仕上げが肝心。)ですよ。
コロナ禍で思い出づくりもままならない夏であったかもしれませんが、学習の積み上げとしてのノートや学習そのものの記憶が、たしかなものとして長く残ってくれることを望んでいます。