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皆さん、こんにちは。学びの庭・塾長の柳です。
たった今、片山杜秀『クラシックの核心』という本を読了しました。
硬軟あわせ持つ文体で、バッハ、モーツァルト、ショパン、ワーグナー、マーラー、フルトヴェングラー、カラヤン、カルロス・クライバー、グールドら、作曲家、指揮者、演奏家ついて、縦横無尽に語ったものです。
グレン・グールドにヒンデミットから入ったというのが塾長も同じだったので、勝手にちょっと親近感を持ちました。
片山氏の本職は、日本の戦前の右翼思想などを研究している大学教授。プロの作曲家や演奏家などではありません。にもかかわらず、実によく知っていて、実によく語ること。…
その秘訣は、
①情報量の多さ、
②感性と透視図、
③語彙の豊富さ。
この三点にあるのではないかと思いました。
カラヤンの振るオネゲルの交響曲第3番の金管や弦を「きつくみっしり鳴る」、トスカニーニの場合は「しごく」ような音、カルロス・クライバーを「純粋な天然無垢のデラシネ」、ヒンデミットの音楽を「鉄路の等間隔の枕木みたいな、ピタッと堅苦しいイメージ」、グレン・グールドを「複数の違った線が同時に動いて相互補完的にひとつの美を紡いでゆく音楽を好む」と、実に的確な表現で喝破していきます。
よく聴いて(①情報量・分析)、
考察し(②感性をもとに捉える)、
表現する(③適切な言葉で伝える)。
本職でないところで、これほどまでの知識と感性と考察と表現。思わず舌を巻いてしまいました。
(塾生も、上記の3つの手順は、利用できそうですよね。覚えておいてください。)
さて、話題を、学習塾の本題へ。
昨日、中3生が自習のためだけに通塾してくれました。
ほんの1時間半のうちに、理科の問題集を12ページも進めた生徒さんもいました。
1ページずつ、こまめに答え合わせをして、解説を読み込み、ポイントをノートに残し、やり直しをする。
塾長は、学習の中身に関しては完全にノー・タッチでしたが、とても濃い内容の1時間半を過ごせたのではないかと思います。
しばしば、親御さんたちの中に、「自習だけならば(教えてもらえないならば)、意味がない」とお考えの向きの方がいらっしゃいますが、全くそんなことはありません。
家では漫然と過ごしてしまったり、雑事に追われてしまったりする場合も多いかと思います。他方、塾で(しかも、塾長の目が届くところで)自習をするともなれば、家での集中力の比ではないほどの密度の高い取り組みができるかと思います。
特に、受験学年の生徒さん。
この11月、12月、冬休み、と、自習室を開室するので、大いに利用してください。
塾での1時間は、家での2~3時間ほどの価値があるかと思いますよ。
詳細は塾の教場に貼り出しておきます。
塾長の許可を取ってから来てください。