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皆さん、こんにちは。学びの庭・塾長の柳です。
浅間山の中腹が見事に紅葉しています。そこを雲の影がゆったりと通り過ぎていくのがよく見えます。
さて、中学生の数学を指導していて思うところがいくつかありましたので、今回はその話を。
一次関数の文章題。電話料金の問題です。
毎月かかる基本料金と、使った分かかる通話料金の合計で、その月の電話料金が決まるというプラン。
当然、基本料金と通話料金を足せばいいのですが、なぜか引いた式、y=ax-bという式を作ったまま、気づかないという生徒さんがいました。
また、台形の面積を利用して求める図形の問題。
上底と下底を足すべきところを、なぜか掛けた式、(上底×下底)×高さ÷2にしてしまっている生徒さんがいました。
いえ、もちろん、間違えてもいいのです。大いに間違えてもらって構わないのです。
間違えることが、いわば生徒さんの仕事のようなものですから。
(塾長自身も、学生時代、実におマヌケな間違いをやらかしてきたものです…。)
ですが、塾長としては、できれば、「学びの庭」の塾生の皆さんには、見直しをしているときに、自分でそのことに気づいてほしいのです。
そういうときに使えるのが、常識との照らし合わせができる力なのかもしれません。
たとえば、濃度8%の食塩水xgと10%の食塩水ygを混ぜて、自分の答えが12%になっていたら、「こいつは、おかしいぞ!」と即座に気づける力。
そうしたものを身につけてほしいのです。
実際、上記とそっくりの電話料金の問題(AプランとBプランとCプランを比べる問題)や、台形の面積が原理的にどうして(上底+下底)×高さ÷2で求められるかが分かっていれば解ける問題(たわら算の問題)が、近年の長野県の公立高校入試問題でも出題されています。
公式を暗記していればOK、数値を当てはめれば答えが出るからOK、ということではないのです。
もちろん、それで解ける問題もたくさんありますが、その一方で、「そのこころは?」というところまで理解をしながら学んでいくこともまた、必要なのです。