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皆さん、こんにちは。学びの庭・塾長の柳です。
中1の話題が続いて済みません。
いま、学校の中1国語の授業で、夏目漱石の『坊っちゃん』が取り扱われ始めています。
学びの庭の塾生にも、家で教科書に載っている分に関しては読んでくるように言っておきました。
さっそく読んできてくれた塾生に、質問してみました。
「『ごま塩のびん』って、何だか分かってる?」
ごま塩のびん?
ゴマ塩の瓶?
フリカケを入れた小ビン?
…違いますよ。
ごま塩のびんとは、
ごま塩の鬢。
すなわち、白髪まじりになった、頭の左右側面の髪のことです。
それを、下女・清が、坊っちゃんとの対話の最中に頻りと撫でている、そんな描写が出てきています。
教科書だと、ひらがなで「びん」と書かれているので、かえって分かりづらいですね。
とはいえ、こうして一語一語ゆるがせにしないで読み込んでいけば、細やかな言葉の種類、精確なものの見方まで身につけていけるので、漱石は、“教養人必須”(?)の読書アイテムだと思います。
塾生には、漱石の自筆原稿のフォトコピーを読んでもらった上で、漱石一流のプレゼン術、漱石一流のギャグなどについても、伝えました。
さらに、冒頭に含まれる“謎”についても。
ここでは詳細については触れられませんが、なかなか興味深いと思われる内容のものです。
…実は塾長は、すでに、娘のために、『坊っちゃん』をめぐる短いユーモア小説を書いています。
その中で、『坊っちゃん』のいくつかの謎を解き明かしています。
その小説の中では、とりわけ、『坊っちゃん』をディスコミュニケーションの話だとする昨今の論に大反対の論陣を張っています。
坊っちゃんは決して所謂“コミュ障”ではありません。
むしろ、コミュニケーションの達人なのであります。
興味のある塾生は、塾長まで言ってきてください。
あなたのコミュニケーション観も、変わるかもしれませんよ。