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皆さん、こんにちは。学びの庭・塾長の柳です。
今日も続々と大学合格の連絡が入っています。
慶応義塾大学、見事に合格!
おめでとう!
凄い!
さて、ネット上でも話題らしいのですが、その慶應義塾の小論文入試問題、見てみました。
沼野充義の『それは君が何をどう読むかだ』よりの出題だったのですが、これはなかなか興味深い出題でした。
本文は、世界文学にどう向き合うかに関する様々な二項対立をどう乗り越えていくかという話です。
まず、〈世界文学〉というトピックが、「学びの庭」では従前から話題にしていたことでした。
また、原文至上主義ともいうべき専門家的読解(スペシャリスト的姿勢)と、分野横断的な広範囲な読解(ジェネラリスト的姿勢)、という視点も、昔から話題にしていました。
さらに、detached engagementというかかわり方についても、塾長は話題にしていました。
そして、出題がまた、すさまじいですね。
「人間にとって文学を読むとはどのようなことか」
ですよ。この出題は、流石によく練られたものです。AI時代にあって、人間にできることの本質とは何か、ということをよくよく考えていないと答えられない良問です。
記憶することも、思考することも、すでにコンピュータやAIは人間よりも得意としてしまっています。芸術活動でさえそうです。とすると、人間の人間性とは、何なのか。どこにあるのか。人間にできて、AIには逆立ちしたってできないこととは、いったい何なのか。
沼野氏の書名がそのヒントを与えてくれています。
……まあ、ミナまでいうのも野暮ですので、塾長は敢えてここで話を頓挫させることとします。
あとは皆さんがお考え下さい。