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皆さん、こんにちは。学びの庭・塾長の柳です。
前回からの続きもの、今回は第2回です。
② π(パイ)型人間、世界を股にかける。
〈理科〉で教えた鏡像の作図の知識が、
「学びの庭」で実施した塾の業者テストの、
〈数学〉の関数(最短距離)で出題されました。
テスト明けの授業開始時、
熱心な生徒さんたちは、
「先生、あの問題、出たねー!」
などと、いち早く言ってきます。
自分の中で、授業の内容とテストの内容が
有機的にリンクしているからでしょう。
(※「そんな問題、やったかなぁ」
などという生徒さんは、いますぐ、ひそかに、
塾の授業ノートを見直してみましょう。)
要するに、今回の的中は、
理科の「光が反射した時の作図」が、そのまま、
数学の「最短距離」にもなるというものでした。
実は「最短距離」に関しては、かなり以前にも、
授業でこんな問題を紹介していました。
「一頭の牛を連れた牛飼いの少年が居てね。
夕刻、この牛に川の水を飲ませてから
牛舎に帰りたいと思ってるんだ。
だけど、自分も牛も疲れているから、
なるべく短い距離で済ませたいんだ。
今いる場所(A地点)から、
川岸のどこかに寄って、
牛舎(B地点)まで行くには、
川岸のどの地点に寄ればいいかな?」
図を描きつつ、こんな出題したことがあります。
まさに最短距離そのものの問題です。
そのことを思い出してくれた塾生もいました。
ともあれ、理科も、数学も、授業も、テストも、
生活も、将来も、どれもこれも、
根っこではしっかりとつながっているのです。
ですから、理科は好きだけど社会は嫌い、とか、
英語は好きだけど数学は嫌い、とか、
こんなのどうせ将来絶対使わない~、
などということは、
本来的・本質的には、ありえないのです!!
…え~、…大風呂敷を広げすぎましたので、
話を元に戻しましょう。
今回の章題に掲げた「π(パイ)型人間」とは、
結局、何のことなのでしょう。
これは、スペシャリスト(一本の柱)だけでなく、
もうひとつの得意分野(もう一本の柱)を持って、
その二つをつなぐことができる人材のことです。
そういう人材がいま求められていて、
実際、世の中でも活躍しています。
そこから敷衍(ふえん)して、
理科と数学のつながりをつかめること、
教科の壁を越えてものを考えられることは、
このπ型人間の資質を育てることにもなると
塾長は思うのです。
その意味で、理科の鏡像の作図から
数学の関数の最短距離の問題を解いた
多くの塾生たちは、なかなか頼もしいです。
今後も大いに期待してしまいます。
ぜひ、これからも、この調子で頑張りましょう!
前回は「対話 → 具体 → 実感」ということ、
今回は「教科横断→学際的視点→π型人間」
ということについて、お話をいたしました。
これらの話題については、この2回で完結です。
お読みいただきありがとうございました。
塾生およびその保護者様におきましては、
ご意見・ご感想・ご要望など、ございましたら、
どうぞおっしゃってください。