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数学「ひとかけのバウムクーヘン、もし食べなば…」

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皆さん、こんにちは。学びの庭・塾長の柳です。

 

突然ですが、皆さんは、バウムクーヘンが好きですか。 …お好きな人も、そうでない人も、どうぞ、以下の話をお聞きください。そして、何かを発見してみてください。(いやぁ、塾長は、ハッキリ言って、驚きました!)

 

学校進度(休校中とはいえ)に合わせた今月の中学生の数学は、正の数・負の数の概念(中1)、単項式と多項式の四則演算(中2)、乗法公式を利用した式の展開(中3)など、計算系のものがその主たる内容です。これだけではどうにも刺激が少ないので、われらが「学びの庭」では、今までの復習も兼ね、印象的な図形問題などをいろいろと考えて指導しています。

そこで先日は、中2生や中3生に、「切ったバウムクーヘン」の体積を、何通りもの方法で求めてもらいました。内径12㎝(半径6㎝)、外径24㎝(半径12㎝)、高さ5㎝、これを放射状に5等分したときの一つの体積を、様々なやり方で解いてもらったのです。

皆さんは、どんな方法で解くでしょうか。具体的に想像してみてください。(図がなくて、すみません…。)

 

半径12㎝高さ5㎝の太い円柱の体積(720π)から、半径6㎝高さ5㎝の細い円柱の体積(180π)を引いて、5で割る。

半径12㎝の大きい円の面積(144π)から、半径6㎝の小さい円の面積(36π)を引いたあと、高さ5㎝をかけて、5で割る。

半径6㎝の円の面積(36π)3倍して、高さ5㎝をかけて5で割る。

 

上記のうち、③は、なかなかスマートですね。このパターンのドーナツ型(平面)の面積は、穴の面積の3倍になるということを利用しています。これは、「学びの庭」では、小学6年生に教えていることです。塾生の多くが、この方法で解いてくれていました。

 

ところが、塾生の中には、さらに面白い方法をとっている人がいました。それは、「5等分したときの切り口の面積(5×6)」を出して、そこに、「その切り口の中心を通る円周(2π×(6+3))5分の1(弧の長さ)」を掛けるというものでした。

一見面倒くさそうですが、これを一気に計算しようとすると、実際の式は、

 

 5×6×2π×(6+3)÷

6×2π×9

108π[㎤]

 

と、あっという間に出ます。

 

なるほど、この考え方ならば、立体の本物のドーナツ型の体積もラクに求められそうですね。

即座にこんな方法を編み出して使いこなせるなんて、凄い! しかも、他にも応用できる、大変に優れた方法です!

その場で他の生徒さんたちにも紹介して、〈知恵の共有〉ができました。完全個別指導よりも、むしろ少人数指導のほうが伸びるという、「学びの庭」お得意の、典型的な授業展開となりました。

 

皆さんも、今度バウムクーヘンドーナツを食べるときには、どうぞ思い出してみてください。

 

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