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皆さん、こんにちは。学びの庭・塾長の柳です。
塾の入り口の石畳の上は、いま、モミジが一面に散り敷かれています。
「学びの庭」は、本当に四季の移り変わりを感じられる塾です。
いまはこうして季節の深まりが感じられます。
さて、今日は高校生の英語から中学生の英語へとつながる話題です。
某国立大学の入試問題を授業で扱っていた時のことです。
本文中にdistinctという単語があって、生徒さんはその単語の意味が分からないと言ってきました。
さて、こういうとき、英語・和訳の1対1対応で教えてしまえば実に簡単なのですが、そうすると、忘れるのもまた実に簡単になってしまいます。
塾長は、動詞distinguishとも並べて、これらが、
dis + stinct
dis + sting + ish
に分かれることに気づいてもらいました。
そして、dis- には《離れる》という意味が、stinct, sting, stickには《刺す》という意味があることを教え、
《一つだけ刺して離して区分する》ということから、distinctには「はっきりわかる、個別の」という意味があるということ、distinguishには「区別する、特徴づける」という意味があるということを伝えました。
煩雑ですが、必要な言葉の持つ意味合いへの理解です。
こうしたことをすっ飛ばして、単語を英語・日本語の1対1で丸暗記をするのは、いかにも、浅いですね。
(時と場合によっては、丸暗記の必要性も否定はしませんが…。)
さらに、「学びの庭」では、「では、extinguishはどんな意味を持っていると思う?」というところにまで授業は展開します。
実は、現在の東信地区の採用している改定後の中学校の教科書では、中3生で、
extinction
extinguisher
という単語が出てきているのです。しかも、きちんと、本文で、です。
※中学生のお子さんをお持ちのご家庭は、いまの中学生が親世代とは比べものにならないほど難しい英単語を習得しなければならないということを、よくよくご承知おきください。あなたのお子さんは、結構大変なことをやっているのです。親御さんたちは、まずはお子さんの困難に大いに共感し、どうせですから、お子さんに教えてもらって、学び直しをなさってみてください。楽しいと思いますよ。
閑話休題。こちらの単語に関しては、動詞のextinguishを、
ex + sting + ish
に分けて、《刺して、外に出してしまう》ということから、「消す、消滅させる」という意味があることを伝えました。
こうした理解があってこそ、extinction「絶滅」、extinguisher「消火器」という理解が意味を持ってきます。
まとめましょう。
distinct はっきり分かる、個別の
distinguish 区別する、特徴づける
extinguish 消す、消滅させる
extinction 絶滅
extinguiher 消火器
ああ、distinctionは「差別、区別、特徴」という意味ですね。これは高1の教科書に出てきていたように思います。
いろいろな単語が意味関連の網目でとらえられそうですね。皆さんも見つけて整理してみてください。