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皆さん、こんにちは。学びの庭・塾長の柳です。
今回は、つい先日、学習塾向けのオンライン・セミナーに参加しましたので、そのときのことを簡単にお話いたします。
他塾様の情報を公開するわけには参りませんので、このセミナーの主宰者やコメンテイターの方々の発言で、塾長が共感したことや、常日頃から塾長自身も言っていることなどを、ただ羅列するだけになりそうですが…。
① 「目に見えない成績」がある。
まさしく、その通りだと思います。
塾長自身、常にこの「見えない学力」(内容の詳細は後述)をつけることこそが、「見える学力」(点数)の根本的な底上げになると言い続け、実践し続けています。
「見えない学力」を持っていない生徒さん(身につけさせていないご家庭)が「見える学力」(点数)のみを追い求めると、たいていの場合、あまり良い結果には結び付きません。
ポテンシャル(潜在的な)部分が育っていないので、親も子供もストレスフルになり、《負のスパイラル》に入り込み、誰も幸福にならないのです。
経験則から言っても、「見える学力」を持っているお子さんや、「見える学力」を獲得したお子さんは、「見えない学力」を(そんなものは特に意識していなくとも)すでに自然と持っているか、あるいは、「見えない学力」を(切り捨てたり後回しにしたりせずに)大切に考えているかの、どちらかであることが多いです。
② 日常的に活字を目で追うことが大切。
これもまさしくその通りですね。
「オレ、本読まないんすよ~」
こんな風に平気で言ってしまう人で、頭の良い人・成績の良い人に、塾長は会ったことがありません。本以上に素晴らしい知的メディア(専門家たちのCiNii論文のアーカイヴスなど?)で圧倒的に情報リテラシーが高いというような場合もあるのでしょうが、そういうものを読む人は、たいてい、本も読んでいます。
塾長がリアルで出会った最も頭脳明晰と思われる人物は、当然、本を、“大量に”、“正確に”、そして、“体系的に”、読み解いていました。
もちろん、ただ何でも闇雲に読めばいいというものではありません。しかし、本や活字を読むことを忌避するような人に、知的な層がいるとは考えづらいです。知的な人は、自然と知的な本を読んでいるものだと思います。(書棚はその持ち主の精神を語る、とでも申せましょうか。)
③ 「中学で成績を上げる」のは、なかなか大変。
なるほど、示唆的なことが俎上に載せられたと思います。「学びの庭」では、実際には、中学からの入塾でも成績を上げていますが、ここでこのセミナーの主宰者やコメンテイターの方々が言いたかったことは、おそらく、中学での入塾時に、見えない学力、すなわち、「語彙力」「対話力」「表現力」「基礎知識」「基礎思考力」「基礎技能」などが備わっていれなければ、絵にかいたようには成績は伸びませんよ、ということでしょう。
まさにその通りだと思います。
あとは、ここに「素直さ」も加えておきたいと思います。(単なる従順や受け身とは違います。) 「素直」でない人(自己流にこだわる頑固な人)は、伸びないのです。逆に言うと、「素直」な人(率直で柔軟性のある人)は、伸びるのです。
学びの庭に小学生のころに通い始めた生徒さんのなかには、当初非常に語彙力や思考力のない状態の生徒さんがいました。しかし、塾長との対話や、家での課題への取り組みで、いまや成績も見違えるほど上昇したケースがあります。
いまでは生徒さん本人が、「『学びの庭』に通ってて、良かった~」と、事あるごとに言ってくれます。
「素直」な人、心を開いている人の、“勝利”ですね。
前回の塾長日記でも話しましたが、今期の定期テストで学年1位・学年7位となった塾生たちは、いずれも当塾で小学生のころから指導をしていた生徒さんたちです。お子さんの成績を上げることは、インスタント・ラーメン(たとえが陳腐で済みません…)のようにはいかないのです。
親御さんによる、お子さんが幼児期の頃の読み聞かせのみならず、児童期の大量の読み聞かせ(幼児期でやめてしまっているケースが多いです)、知的な日常会話(Yes,Noで済んでしまう返事をさせているようでは「要・改善」です)、知的な働きかけ(想像力や創造力を育む)、知的な環境(大人の語彙や漢字の活字などが普通にあふれているなど)は、とても重要です。
また、学習に関しては、(習い事・部活・生徒会活動などで)どんなに忙しくとも、後回しにしないことも、大切です。
…いずれも、当たり前のことですけれど。